北海道紋別市の藻鼈(もべつ)川河口で5日、サケを迎えるアイヌ民族の伝統儀式「カムイチェプノミ」があった。紋別市や浦幌町のアイヌの人たちの中には「サケを捕るのは先住民族の権利」と強く訴えてきた人たちがいる。この日集まった道内外のアイヌの人たちは、「先住権」を求める意見書と署名を今年度中に国と道に提出することを確認した。
儀式は紋別アイヌ協会が執り行った。祭壇には、北海道浦幌町のアイヌの子孫でつくる「ラポロアイヌネイション」から提供された雄と雌のサケを供え、カムイチェプ(神の魚)を与えてくれた神々に祈った。
昨年の儀式では、紋別アイヌ協会の畠山敏会長(78)が当日早朝に藻鼈川で捕ったサケが神に捧げられた。畠山さんは道の許可を得ずにサケを捕ったとして、道内水面漁業調整規則違反などの疑いで道警から書類送検されたが、不起訴処分となった。今年は畠山さんの体調不良から捕獲を見送った。
儀式後の集会では入院中の畠山…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル